養殖企業3社で設立した「JABURO」の事業が、全国初となる「水産等養殖業シナジービジネス創出事業」の認定を受けました。

　赤坂水産有限会社（本社：愛媛県西予市、代表取締役社長：赤坂喜太男）は、海幸水産有限会社（本社：愛媛県西予市、代表取締役社長：米木千代司）等と共同出資し、2022年11月24日に株式会社JABURO（以下、JABURO）を設立しました。
　そして、JABUROが2023年7月より実施する「ゼロ魚粉飼料真鯛を通じた地域協業化と国内外販促に向けた垂直連携事業」（以下、ゼロ魚粉連携事業）が、水産庁が定める「水産等養殖業シナジービジネス創出事業」（以下、シナジー事業）に、全国初となる認定を受けたことをお知らせいたします。

■JABURO設立の目的
愛媛県西予市には周囲を険しい山々に覆われ往来が少なく、かねてより”奥地湾”と呼ばれてきた入り江があります。
奥地湾には養殖業の経営体数は少ないものの、「事業領域」、「生産効率」、「販売網」と、それぞれ異なる強みを持つ大規模な養殖企業が存在し、それらの企業が全国の真鯛生産量の５５％を占める愛媛県にて、西予市を県内3位の位置に押し上げています。
円安による原材料高——
２０２４年問題による物流危機——
さらに、２０２３年６月８日には、養殖飼料の主原料となるカタクチイワシの禁漁が主要産地のペルーで発表されました。
生鮮業界に激動の波が押し寄せる中、２０年間交流のなかったそれらの養殖企業が、最先端の養殖技術の実証とノウハウの共有により、養殖業を先進化させるためにジョイントベンチャーJABUROを設立しました。

JABUROは、魚食文化を支え、地域養殖業の未来をつくることを使命とし、サカナ作りの次世代のプロフェッショナルである気概を保ち、奥地湾を世界的な先端養殖実証産地とすることを目標とした企業です。
直近の具体的目標として、カタクチイワシ禁漁への活路として「AIIoT技術や大型生け簀を用いた0魚粉真鯛の生産効率の高度化」、および物流２０２４年問題と物価高を見据えた「産地加工品質の向上」に取り組んでまいります。


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■ゼロ魚粉連携事業の概要
　本事業は、魚粉を一切使用せず、植物性タンパク質を原料とした「ゼロ魚粉飼料」を給餌した真鯛の生産・販売を通じた地域養殖企業や地域金融・行政機関との協業・連携や需要者との垂直連携によるシナジービジネスモデル構築での生産性や収益性の向上を目的とし、ゼロ魚粉飼料の給餌試験と改良、IoT給餌機・大型生簀の導入、冷凍加工の品質比較などの商品開発、テストマーケティングといった技術検証や販売促進などの活動を3年間で行うものです。

具体的には、JABURO社を中心として、構成機関の一つである赤坂水産有限会社が飼料メーカーと研究開発したゼロ魚粉飼料を給餌したサスティナブルな真鯛、白寿真鯛０（ゼロ）を、JABURO社出資元である同三瓶地区の真鯛養殖生産者2社と協業して生産・出荷を行います。その過程で、３社の知識・技術を持ち寄り、ゼロ魚粉飼料の改良や育成方法などの技術検証を実施し、飼料や育成方法に改善を施すことで、0魚粉真鯛の生産効率の向上に努めます。
　そして、高品質な冷凍加工（技術検証あり）を施すことで通年商材とし、国内外展示会への出展や商品開発等によるテストマーケティングを通じた白寿真鯛０製品の販売促進を実施することで、販路拡大や地域ブランド化等の水平・垂直でのシナジー効果を発揮し、戦略的養殖品目である真鯛養殖の成長産業化に貢献するものです。
関連情報　白寿真鯛０

■シナジー事業の認定と今後の展開
　ゼロ魚粉連携事業は、養殖業の成⾧産業化に向け、生産から販売・輸出までの生産性を向上させるため、異業種分野との連携を行い、多様な関係者によるイノベーション等を進めることで、収益性や生産性の高い養殖ビジネスの創出・事業モデルの実証を支援し、マーケット・イン型養殖業への転換を推進することを目的としたシナジー事業として、全国初となる認定を受けました。
今後は、ゼロ魚粉連携事業を通じて、全国の宅配寿司「銀のさら」／宅配御膳「釜寅」等において、白寿真鯛０を活用した新たな商品の開発を進めていただきます。
JABUROとしては、水産業を持続可能な産業へ転換する白寿真鯛０が、より多くの方々に手にとっていただけるよう生産効率と品質の向上と努めることで、日本の魚食文化の未来を支えて参ります。

社名：株式会社JABURO
設立：2022年11月24日
本店所在地：〒796-0902 愛媛県西予市三瓶町長早4番耕地140番地
代表者：代表取締役　赤坂　竜太郎
資本金：9,900千円
事業内容：魚介類、水産物の養殖、加工及び販売／水産物の卸し販売
　　　　　　餌料、飼料の販売／養殖のコンサルティング業務／水産用の資材の販売／水産物の輸入及び輸出

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