漁村ライフ

白寿真鯛(はくじゅまだい)の名前の由来

名前の由来を聞かれることの多い「白寿真鯛」。
恥ずかしくて伝えられなかったので、「白寿真鯛」誕生の経緯と併せて名前に込めた想いを書かせてもらいます。

活魚出荷にこだわった当社の真鯛を、ブランド化して欲しいという声は以前からありました。
しかし、社訓である「大切な人へ」という想いを伝えるためには、鮮度が抜群で美味しいだけでは十分でない気がして、今までブランド化には至りませんでした。
「大切な人へ」贈りたい真鯛、「大切な人へ」最も伝えたいことは何か、、、自問する日々が続きました。
皆様は大切な人へどのような言葉を伝えたいでしょうか?

赤子

私が「大切な人へ」最も伝えたいことは、「ただ健康で長生きして欲しい」ということでした。
そのため、赤坂水産の真鯛は、大切な皆様の健康に貢献できる真鯛にしたいと思いました。
真鯛の健康効果を高める方法はないか、文献を読み漁ったり様々な人に相談して回りました。
その中で中部飼料の担当者の方が、白ゴマを用いることで真鯛の身にセサミンを蓄わえる独自の飼料を提案して下さいました。
魚とゴマを合わせて食べるとセサミンの抗酸化作用が働き、健康効果が高まるということは漁業者にはよく知られています。
また、中部飼料の特許文献には、実際に真鯛の身にセサミンが蓄積されたことを記す詳細な実験データが記載されていました。
私はこの提案に賛同し、白寿真鯛の開発試験を始めました。

水中の白寿真鯛

「大切な人へ」伝えたいことは、「ただ健康で長生きして欲しい」ということ。
この結論に至るには、妻、子供たち、両親、そして先日亡くなった赤坂水産を創った祖父の存在が大きかったと思います。
7年前に私が大きな企業を辞め、家業に従事することになった時に、一番喜んでくれたのが祖父でした。
この時既に祖父は85歳でしたが、現役でちりめん漁に赴いており、海では私を一人前にしようと厳しく指導してくれました。
夜は一緒に麻雀卓を囲んだり、遠方の魚が美味しいお店に連れて行ってくれたりしました。
私に子供が生まれ、祖父が運転免許を返納してからは、そのような機会は減りましたが、実家に行くたびに近所に住む祖父は歩いて来てくれて、子供たちを大変可愛がってくれました。
子供たちも祖父になつき、4歳の娘と2歳の息子は今でも度々祖父の話をします。
2019年の初めに祖父が肺がんで入院しました。
直前まで現役で漁をしていた祖父だから、元気に戻ってくるものと考えていました。
そのため、2019年5月に祖父がその生涯を閉じるまで、面と向かって「もっと長生きして欲しい」という想いを伝えることはできませんでした。

祖父と末っ子

白寿真鯛は「白」ごまのセサミンの力で鮮度と皆様の健康を維持します。
また、ご存知の通り、「白寿」は「百」から「一」を引いた99歳を祝う、長寿大国日本ならではの言葉です。
高齢化社会については負の側面が取り上げられがちですが、平均寿命を超えていた祖父との7年間がかけがいのない想い出になっている私は、大切な人達が長生きしてくれる日本で暮らせることがとても素晴らしいことと思っています。
赤坂水産は、大切な皆様へ、そして皆様の大切な人へ、「末永く健康でいて欲しい」という想いを伝えられるよう、健康効果を高めた当社の真鯛に「白寿真鯛」と名付けました。
白寿真鯛のロゴ

今後も白寿真鯛の「美味しさ」、「健康効果」をより一層高め、「大切な人」に食べてもらいやすようお求めやすい価格で提供できるよう精進致しますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

赤坂水産一同

赤坂 竜太郎

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