3つの目
赤坂です、ご無沙汰しております!
何故ご無沙汰していたかと言いますと、沖の仕事が最盛期を迎え、常に沖に駆り出される日々が続いているからです。
また、近々発表できる新規プロジェクトに追われてゴニョゴニョ・・・
去年は頻繁に投稿してなかったか?
あいつ社員募集してなかったか?
赤坂水産をずっと見守って下さっている方は、そう思うことでしょう。
社員募集の結果は、4月に発表出来ますので、楽しみにしておいてください!
さて、言い訳はこのくらいにして本題に入ります。
It seems that a three-eyed monster has appeared in the unexplored region of Ehime, Saiyo City.
「愛媛の秘境、西予市に三つ目の怪物が現れたようだ」
「餌が少ないと魚が育たず経営が成り立っていかない」
「食べないのに餌をあげすぎるとお金がかかる上、環境汚染に繋がる」
餌代がコストの6割といわれる養殖経営において、日々の給餌量の判断はとても重要です。
また、養殖が持続可能な産業であるためには無駄餌で海を汚してはいけません。
私達赤坂水産は、今まで2つの目を使って真鯛の食欲を判断していました。
1つは自分たちの目。
実際に鯛の餌の食べ方を見て、環境や今までの経験から魚の食欲を判断します。
「朝このくらい食べたなら夕方は大体このくらいかな」
「水温も酸素量もバッチリなのに、餌食いがイマイチだな。これはマダイが体調を崩しているかもしれないな。」
というように、給餌からは様々な情報を得ることが出来ます。
付きっきりで全てのマダイの給餌を見守ることができればいいのですが、限られた人手の中、中々そうはいきません。
そこで登場するのが、おなじみウミトロンセル!
これが赤坂水産の2つ目の目です
https://akasakasuisan.co.jp/technology/1592
AIIoTを搭載した自走給餌機です。
下部にカメラが搭載しており、スマホやPCで動画を見ながら遠隔で給餌のコントロールが可能です。
また、取得した映像からAIが魚の食欲を判定し、給餌をストップすることで無駄餌を抑えてくれます。
今まで使用していたタイマー式の自動給餌機では、無駄餌を防止するため腹8分目くらいの分量で餌をセットせざるを得ませんでした。
ウミトロンセルでは、カメラやAIによりリアルタイムでマダイの挙動を捉えることが出来るため、満腹を狙った攻めた給餌が可能となり、その分鯛も早く成長します。
https://akasakasuisan.co.jp/verification/2211
また、大しけで沖に出れないときに生け簀が無事かどうかを確認できたり、鳥害を教えてくれたり、給餌以外の面でも生産者をサポートしてくれます。
とりあえずこの海上生簀は大丈夫そう。
— 白寿真鯛の赤坂水産 (@akasakasuisan) September 7, 2020
すごいぞUMITRON CELL❗#愛媛県#台風被害#IoT pic.twitter.com/HLQd6olq5f
ひどい・・・こんなんビュッフェやん・・・
— 白寿真鯛の赤坂水産 (@akasakasuisan) May 6, 2021
UMITRON CELL教えてくれてありがとう pic.twitter.com/C87cxQGrez
このように、ウミトロンセルは赤坂水産に多くのものもたらしてくれました。
しかし、肉眼では確認できない深いところでの魚の挙動については未知のものでした。
そこで今回導入したのが第3の目、餌ロボです!
養殖魚には、空腹時は水面近くまで浮上し餌を求め、お腹が満たされると深いところに潜る習性があります。
餌ロボにはソナーが搭載されており、マダイの群れがいる深度によって給餌をコントロールしてくれます。
夏場など水温が高いときはマダイの活性があがり、一見するととてもよく餌を食べているように見えます。
しかし、実際は多くの群れは早いタイミングで深いところに潜っており、追加の餌が必要でない状況であること等を教えてくれました。
このように、我々が今まで目で見えてきた情報以外のマダイの動きを教えてくれるため、より精緻な給餌が出来ることになりました。
設定項目もマニアックで、今後は色々な設定下でマダイの習性を学んでいきたいと思います!
赤坂水産は自身の経験や目、ウミトロンセル、餌ロボの3つの目を得ることが出来ました。
この3つの目を駆使してマダイにより最適な給餌が出来るよう励みます!
養殖界の天津飯と呼ばれるその日まで!
排球拳いくわよー!!