漁村ライフ

MADE BY JAPANESEを世界へ

赤坂です!赤坂水産では、1日にこれだけの魚をアメリカへ輸出しております。
なんとこれらの魚には全て、津本式を施しております

津本式が海外輸出で評価される理由

しめて時間の経った魚を食べ、苦みや臭みを感じたことがある人は多いと思います。
その原因は、体内に残った血にあります。
津本式究極の血抜きは、魚の毛細血管の中の血を極限まで洗い流す技術。
これにより仕立てられた魚は、1週間以上時間が経った魚でも臭みがなく、その独特の食感や旨味を活かした「熟成魚」という料理形態が、日本では密かに注目されております。

白寿真鯛に血抜きを施す考案者の津本光弘さん

日本でしめた魚が、航空便でアメリカのレストランで魚が提供されるまでに必要な日数は平均5日間。
通常の商流では、それだけ時間の経過した魚は価値を失ってしまいます。
しかし、津本式を施した魚は1週間程度経過した魚程、価値が高まります。
※魚を受け取った方が熟成の知識、技術を持っている場合
火を入れることで、さらに真価を発揮する津本式は、アメリカのフライ文化との相性もよいと考えています。

津本式究極の血抜き後の白寿真鯛

水分による劣化を防ぐため、吸水紙と耐性紙で丁寧に梱包します 

弱真空状態で梱包して発送します

鮮度保持力以上の津本式の魅力

以前のコラムで、津本式の魅力は、技術や出来上がる魚の品質以上に、魚に対する真しな姿勢と述べました。
最近では、「津本式が、人間の手によって機械以上の品質を提供できる、今や数少ない技術の1つ」であることが、自分の中で大きな意味を持つようになりました。
津本式は一見すると単純な技術。
必要な道具もホースのみで誰でも簡単に始められます。
これだけですと、直ぐにでも機械化できそうな技術です。
しかし、スピードと技術と知識を求められる津本式公認技師試験を通過するには、それなりの経験と訓練が必要となります。
さらに、熟練の卸さんや一流の飲食店さんに認めてもらえるための津本式は、かなりハードルが高いです。
安定して高品質のものを対価をいただき提供するまでの道のりは、公認技師試験を突破してからが本番と認識しています。
私もそれなりに自信を持てるようになって、津本式白寿真鯛を世に送り出しましたが、津本さんやさくまさん、飲食店の方々から数多のアドバイスをいただきました。
そして、それに応えるため、多くの改善を施してきたものが、現行の白寿真鯛ver1.12192です。
水の入れ具合、内臓の処理、立てかけから梱包までの処理などへの細かい所作。
これらを魚の状態ごとに調整しなければならず、さらに素早く行うとなると、現行の機械技術では難しいか、かなりの投資が必要となると思います。

現在輸出している津本式の魚ですが、決して安くはありません。
しかし、お客様はそれに納得し、取り扱って下さっております。
津本式は、今までの鮮魚流通で必要とされていなかった手間。
それに正当な対価をいただいていることが、とても重要だと感じております。

MADE BY JAPANESEに込めた意味

安い労働力や機械化の波を受けて、ブルーカラーの職人の方々の所得は下がり続けているように感じます。
日本の水産市場の縮小化も相まって、その流れを肌身に感じる水産関係者の方も多いと思います。
そんな世の中に、新たに生まれた人間の手を用いた技術。
それが海外でも評価されている点に、希望の光を感じます。

津本式に限った話ではなく、真剣に魚と向き合う、魚屋さんの技術そのものに世界に売り出せるクオリティがあると感じています。
赤坂水産には魚屋から転職してきてくれたスタッフがいます。
その人が魚屋で培ってきた技術は本当に細かくて美しいです。
血合い肉はもとより、腹膜についた脂肪やエラ付近の膜の除去。
それらを出来るだけ魚を傷つけずに素早く施す技術は、赤坂水産の仕立ての礎となっています。
その人がいなければ、赤坂水産の魚がここまで評価されることはなかったでしょう。
津本式は、その革新的な血抜き方法だけではなく、魚を〆てから発送するまでの的確な処理を、分かりやすく体系化・条件化している点がとても重要だと感じています。

高校や大学で魚を学んできたわけではない。
釣りもしないし、魚も捌けない。
こんな状態で赤坂水産に転職した私を、8年間でここまで育て上げてくれたのは、養殖の職人さんであり、魚をおろす職人さんです。
今は魚を動かす仕事もしていますが、営業経験のない私にとって、魚を育てる技術、魚を活かす技術を通じ、魚と向き合う術を教わった経験だけが、私の武器です。

タイトルにしたMADE BY JAPANESEを見て、
「日本人じゃないとダメなのか!?人種差別だ!」
と感じる人もいるかもしれません。
伝わりにくい。というか、表現そのものが間違っているかもしれませんが、このタイトルは、「日本にいる職人さんが、日本で食べていけるだけの評価が得られる手作業を大切にしたい。その価値を、海外に示したい」という意図で書きました。
貴重な手作業を、安易な機械化や安い人件費(国籍によって人件費が変わることこそ人種差別では?)で、投資家や経営者、ホワイトカラーだけが得をするものにしたくない。
職人さんに正当な対価が支払われる構造、魚に真摯に向き合う方が決定権を持つ構造こそが、魚の品質を高め、進化させていくことが出来る鍵と信じています。
膨張する海外市場で、その価値を示すことで、敬愛すべき職人の方々がこれからも魚と向き合える社会を構築したい。
そういう想いで、今後も輸出にチャレンジして参ります。

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